V.90

 

 98年9月にITU-TSが勧告した通信速度56kbpsに対応したモデムの規格。規格の策定中はV.PCMと呼ばれていた。56kbpsモデムでは、電話回線をデジタル回線として利用する、従来とは原理的に全く違った方式を採用することで速度の壁を突破した。

 電話回線の信号は交換機で64kbpsのデジタル信号に変換される。受信側の交換機では、これを256段階の振幅を持つ8kHzの音に変換する。電話機や通常のアナログモデムではこれを音として処理するが、56kbpsモデムは、これを特殊なデジタル信号として受け取り、パソコンで扱える64kbpsのデジタル信号に変換する。64kbpsのうち8kbps分はエラーの検出に利用するので、最高速度は56kbpsになる。実際には回線にノイズが入ってくるので、多くの場合、56kbpsよりも遅い通信速度でつながることが多い。

 56kbps通信が成立するための条件に、伝送経路にアナログ−デジタル変換処理を含まないということがある。このためには送信側がデジタル回線で接続されていなければならず、通常はプロバイダーやパソコン通信のホスト局から利用者への下り回線だけが高速化される。

 56kbpsモデムが実用化されるまでは、電話回線では33.6kbpsが事実上の限界と思われていた。電話回線が音声帯域(300〜3.4kHz)だけを伝送するように設計されているためである。9600bps以上のモデムが採用している直交振幅変調(QAM)方式では、音声帯域で33.6kbps以上の速度を出そうとしても信号がノイズに埋もれてしまい伝送が難しくなる。

 現在では、通常の電話回線もアナログで伝送しているのは、加入者と交換機の間だけ。交換機と交換機の間はすべてデジタル化されている。そのため、アナログで送り出された音声やモデムの信号は、交換機に入る直前にデジタル信号に変換される。そして相手側で再びアナログ信号に変換する。このアナログ信号をデジタル信号に変換する時に発生する量子化ノイズが、アナログモデム同士の通信速度の上限を約35kbps程度にとどめる主な原因となる。

 

VBA Visual Basic for Applications Edition

 

 米マイクロソフトのアプリケーション間共通マクロ言語。Excel 5.0で初めて採用、97年3月発売のOffice 97で主要アプリケーションのマクロ言語がVBAに統一された。同社が販売する開発言語Visual Basicがベースになっている。例えば、Excelのワークシートへのデータ入力など、通常なら手作業で行う一連の処理を自動化できる。

 ジャストシステムのSuperPlayRiteやロータスのロータススクリプトも同様のアプリケーション間共通マクロ言語である。

 

VBScript Visual Basic Scripting Edition

 

 米マイクロソフトが開発したインターネット用のスクリプト言語。プログラミング言語である Visual Basicが基になっており、これと互換性がある。

 VBScriptはInternet Explorer 3.0以降で利用できる。Webページを記述するHTMLの中に直接記述する。JavaScriptと同様、クライアント側のWebブラウザー上でHTML 内に記述されたコードをインタプリターで実行する。マイクロソフトからVBScriptのライセンスを受けて、独自に作成したアプリケーションでVBScriptを使うこともできる。

 

VGA video graphics array

 

 DOS/V機(PC AT互換機)の基本的な表示規格。640×480ドットで26万2144色中16色の表示ができる。もともとはIBM PS/2に標準搭載された表示機構だった。単に640×480ドットの解像度を指してVGAと呼ぶこともある。

 

ViaVoice ヴィアボイス

 

 日本アイ・ビー・エムが97年12月に発売した音声認識ソフトウエア。99年6月時点の最新版はViaVoice 98 日本語版 Friendly Speak。

 マイクに向かってしゃべった言葉を認識し、そのまま文章として入力しするディクテーション機能のほか、声でアプリケーションを操作するなどの機能がある。ディクテーション機能では、普通に文章を読むスピードでマイクに向かってしゃべると、聞き取った言葉を漢字かな交じりの文章として入力できる。

 99年3月には、開発者向けにソフトウエア開発キットとランタイム版が公開され、音声認識を使うアプリケーションに組み込めるようになった。

 

Visual Basic

 

 米マイクロソフトの開発ツール。グラフィックスソフトの感覚でWindowsアプリケーションの画面を設計できる。

 画面の基本となるフォームにボタンやスクロールバーなどさまざまな部品(コントロール)を割り付けるだけで、GUI部分は自動的にプログラミングしてくれる。開発者は、コントロール別に発生するイベントごとにプログラミングすればよい。例えばボタンを押したときに実行する処理、マウスをクリックしたときに実行する処理などを記述する。市販のOLEコントロール(OCX)を使って、さまざまな機能を追加することも可能。

 Windows用のプログラム開発を容易にしたという点で意義のある製品。マイクロソフトはこのVisual BasicをWordやExcelなど同社のビジネスアプリで使うマクロ言語としても採用、各アプリケーションにVBA(Visual Basic for Applications Edition)を搭載した。

 98年9月に発売したVisual Basic 6.0では、Webベースのアプリケーションの開発やデータベースとの連携機能などが強化された。製品は3つのカテゴリーに分かれており、すべての機能を含むEnterprise Edition、一部の機能を省いたProfessional Edition、簡易版となるLearning Editionとなった。

 

Visual C++

 

 米マイクロソフトのCおよびC++の開発ツール。99年6月時点の最新版はVisual C++ 6.0。個人ユーザー向けのStandad Edition、ネットワーク対応のアプリケーションなどを開発できるProfessional Edition、企業の基幹業務のシステム開発向けであるEnterprise Editionがある。

 

Visual Studio

 

 米マイクロソフトのプログラミング言語製品とソフトウエア開発環境をひとまとめにした製品。Visual C++やVisual Basic、Visual J++などの製品が含まれている。

 

VRAM ブイラム;video RAM

 

 グラフィックスチップが、パソコンのディスプレイ画面に表示する文字や図形データを蓄えたり、3次元グラフィックスの処理に用いる専用メモリーのこと。以前はVRAMに利用されているデュアルポートRAMのことを指す場合もあったため、混同を避けて最近はグラフィックスメモリーと呼ぶことが多い。